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 電脳版Sa・Ku・Ra 第023号(2002/07/26) /京都府立大学同窓会
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●府大農学部が大学院大学に! 8/3に記念の公開シンポジウム開催
 京都府立大学の農学部がこのほど大学院大学に生まれ変わりました。学部がなくな
るわけではなく、全教員が大学院に所属、より一層の教育と研究の充実を目指します。
 大学院大学発足を記念して下記の公開シンポジウムが開催されます。
 ■公開シンポジウム「健康な暮らしを支える食と緑を考える」
 ■主催:京都府立大学大学院農学研究科/後援:(財)京都府立大学学術振興会/
協力:京都府農林水産部
 ■趣旨:今日の消費型社会システムは、環境汚染、食品の安全性、エネルギー問題な
ど、将来のわれわれの生活を脅かすさまざまな問題を起こしています。これらの問題を
克服するため、永続的に環境に負担をかけないで生物を再生可能な資源として活用す
る知恵の創造が、今の社会に求められています。京都府立大学大学院農学研究科で
はこのような問題を再認識し、総力をあげて教育・研究に取り組み、そのいくつかの課
題の解決に向けて努力しているところです。今回のシンポジウムではその一端につい
て問題提起し、また参加いただいた府民の皆様と共に「健康な暮らしを支える食と緑」
について考え、ご意見、ご提言をいただいて、今後の教育・研究活動に生かして行こう
と考えています。
 ■日時:平成14年8月3日(土)13:00〜17:00
 ■場所:キャンパスプラザ京都 (京都中央郵便局西)
 ■参加費:無料
 ■プログラム:開会の挨拶・京都府立大学学長・ 井口和起/京都府農林水産部次長・
鞍掛孝、第1部・特別講演「食の安全に関する生協の商品政策」(京都府生活協同組合連
合会理事・広瀬佳代)「遺伝子組換え食品をどう見るか」(京都消費者団体連絡協議会事
務局長・莇祥子)、休憩(2階ホールで農学研究科各研究室の研究内容をポスターで解説
します)、第2部 「遺伝子工学技術を応用した作物の改良とその安全性について考える」
(京都府立大学農学研究科教授・松井裕)「安全・安心の『農と食』、循環型社会のために
−「農のある暮らし」の提唱−」(京都府立大学農学研究科教授・宮崎猛)「人と自然が共
生する持続可能な森林管理を目指して」(京都府立大学農学研究科教授・田中和博)、第
3部「総合ディスカッション」(挨拶・京都府立大学大学院農学研究科長・小島洋一)<以上
敬称略>
 ★申込方法:はがきに住所、氏名、年齢、職業を記入の上、下記までお申し込みくだ
さい。〒606-8522 京都市左京区下鴨半木町1-5 京都府立大学学務課(TEL:075-703-5186/FAX:075-703-5119)
 *ホームページ:http://www.kpu.ac.jp/agricul/agrigrad/

●箕浦さんの絵が大学の応接室に寄贈されました
 『Sa・Ku・Ra』3号でご紹介いたしましたレザークラフト・革こうはん染めの創始者・箕浦
知子(煌凡)さん(女専・昭和11年卒)の大作『源氏物語』と『枕草子』の2点が、5月10日、
京都府立大学へ寄贈されました。新しい1号館完成を記念したものですが、新1号館には
設置場所がないため、本館の応接室に飾られました。京都らしい雅な味わいが来学者の

人たちの心を慰めてくれることでしょう。箕浦さんには井口学長から感謝状が授与されまし
た。

●高田直樹さんの本が文庫化されました
 『Sa・Ku・Ra』4号の「卒業生活躍中」にご登場願いました冒険家・高田直樹さん(農芸
化学昭和35年卒)の名著『なんで山登るねん』『続・なんで山登るねん』が、それぞれ5月
と7月に文庫化されました。より多くの人に読んでもらえる形になり、たくさんの人に高田
スピリット、府大スピリットを知ってもらえるのはとてもうれしいことです。出版社は河出書
房新社、価格はそれぞれ750円、800円です。(以下「会員から」の項に文庫化裏話を掲
載してあります。ご参照ください)

★会員から★
●石川県支部「白鴨会」総会を開催
〜梁井 宏さん(農学部農芸化学科昭和40年卒 )から〜
 平成14年4月3日、京都府立大学同窓会石川県支部「白鴨会」総会を行いました。
 「白鴨会」は、京都府立大学農学部教員であられた故青木朗先生が、石川県立農業短
期大学の大学設立準備室に赴任されたのをきっかけに、農学部7回卒業の木村哲四郎
(旧姓・茂龍)さんの呼びかけで1970年に発足しました。
 以来、農業短期大学の教授になられた青木先生を中心に、スタート時は、金沢市の中
心部片町にある「アンカレジ」というスナックで、毎月第○(残念ながら失念)土曜日に、主
に金沢市内在住者が集まっては旧交を暖め、情報交換などを行っていました。その後徐
々に名簿の整理を進め、旧女専卒業生、農専卒業生にも呼びかけた結果、会員数は現
在110名となっています。
 その間、同窓会会長の国松豊先生にお越しいただいたり、元学長の門脇禎二先生に
ご講演をお願いするなどの活動を行ってきました。
 青木先生がお亡くなりになってから、活動は鈍り勝ちで、今回も二年ぶりの総会となりま
した。例年よりも一週間も早い開花で、ちょうど桜が満開となった日、金沢市内の居酒屋で
17名(男子12名、女子5名)の参加者がありました。石川県は首都圏や関西圏と違い、公共
交通の発達が遅れているため、平日の夜に能登や加賀地区からの参加は難しく、どうして
も金沢市内在住の人に限られる悩みがあり、残念ながら出席できないけどと断りながら、定
年後の生活状況、家族や子供の話など詳しく書き、その内に必ず出席しますという返事を
沢山受け取りました。
 久しぶりの会とあって再開を喜び、それぞれの現況や活躍状況の報告にも耳を傾けまし
た。当会には3組の夫婦会員がおられ、その内の2組が出席されて、相変わらずのおしど
り振りに当てられながらも、アルコールが入るに従いあちこちで話の輪が広がり、大変な盛
り上がりとなりました。
 その中で、昨年度が「白鴨会」設立30周年であったことが話題となり、30周年記念行事を
逃したことが悔やまれました。改めて、35周年記念行事を行うための準備を進めること、最
低年1回は集まることを確認し、予定時間を1時間もオーバーした会は名残惜しさを残しな
がら解散しました。

e-mail:yanai@fukumitsuya.co.jp

●Continuous "Cucumis"(京都府立大学農学部農学第三講座同窓会)のご紹介
〜徳田彰男さん(農学部農学科昭和31年卒)から〜
 僕たちは1年1回・1度も休まずに、半世紀の間、同窓会の開催を続けてきました。
 1949年、府立農・女専が合併して新制大学として発足したわが府立西京大学に設置さ
れた農学部農学科第三講座の蔬菜・花卉園芸学講座は第1回卒業生3名の大先輩を世
に送り出した1952年以来、その講座ゼミ同窓会名を「ククミス会」と名付け、50年間毎年春
には新卒生、即ち新入会員を迎え加えつつ、途切れることなく、そのつど恩師に参加いた
だいて年1回の総会を続けてきました。
 今年の総会を当会発足50周年記念総会と位置づけ、同時にこの機会に記念誌を発行し
て同窓会誌出版記念祝賀会をも併せ、市内平安会館で5月18日の吉日、賑々しく開催致し
ました。名誉会長たる並木・藤目前−現教授ほか、教室の諸先生、72歳から22歳の同窓生
まで50余名の出席を得て、祝賀記念総会を祝いました。
 席上、後日に全会員に配布予定の記念同窓会誌『半木の里(なからぎのさと)』が完成手
交されました。自賛で恐縮ですが、今や全会員300余名内の多数会員の本誌投稿は、諸先
生の(国立他大学・研究機関へのご転任の各先生も)ご寄稿頂戴を含めて、1ゼミの同窓会
誌としては本学でも他に類を見ない内容の素晴らしい出来栄えの記念誌だと自負して居ま
す。
 老いたる者は母校の郷愁懐古に、社会人としての現役戦士は活躍奮闘の中に師を慕う
篤き心を、若者は学習・研究を生かそうとする健気な夢を語る……全会員が恩師・学校を
今も心の中に留め、そして各人のそれぞれが本音でその生きザマを描いてくれたこの記念
文集は、今新しい時代を迎えつつある京府大の中にあっても希有な存在であり、この会が
必ずや永遠に続く同志の集いとなるであろうことを予言しています。
 59〜60・70年と揺れたあの安保闘争時代を経ても少しも揺るぎなかった僕たちの母校・先
生・ゼミ・校友への深い絆は、当会発起人の初代高嶋教授という偉大なカリスマ先生のお陰
と全員が感謝しつつ、ここに表題の「継続のククミス」として、京府大には「こんな伝統の同

窓会あり!」と初めてその存在を皆様にご紹介する次第です。既に鬼籍の伊藤先生はじ
め今や多くの故人会員諸兄姉のご冥福を祈り、その面影を偲びつつにです。

 なお、上記の今回総会の席上、会員の総意希望により、上部組織たる京府大・全学同
窓会誌『Sa・Ku・Ra』誌上、並びに『電脳版Sa・Ku・Ra』ネット上にて、今後は当会の活
動報告をもリンケージさせていただき、また会員への連絡告知等種々にご依頼申し上げ
たきこと、さらにその連絡は当ゼミの歴代の私のような老“落ちこぼれ生”が順にお願い
すること?となりました。よろしくご指導のほどお願いします。頓首敬白、'56卒農・第3・ク
クミス会員・徳田彰男、老耄70歳の初夏。
e-mail:tery9310@oak.ocn.ne.jp

●『なんで山登るねん』文庫化の裏話
〜高田直樹(農学部農芸化学科昭和31年卒)さんから〜
 『なんで山登るねん』を文庫版にする件は10年以上も前にありました。突然、初対面の
山と渓谷社の営業担当重役のE氏が宇治の拙宅にお見えになり、「突然ですが……」と
切り出して、こう申されました。

 「実はある大出版社から『なんで山登るねん』を文庫版にしたいと了解を求めて来たの
です。でも、私が思いますには、文庫版というのは現役を引退した本がすることなんでし
て……ご著書は10年以上経つとはいえ、まだまだ現役でございまして、私としては、忍び
ない気がするのでございますが」。
 文庫のセクションを持たない山渓が、文庫本にしてほしくないということを、なんと上手に
表現なさるもんだと大変感心したものでした。

 以後、毎年のように、その重役氏からぼくの大好物の的矢かきが、送られてくるようにな
りました。だから、ここだけの話ですが、文庫本の話が出ると「あれは的矢がきでごまかさ
れたんかもしれん」ともらしていたものです。
 河出書房・編集の西口さんは、ぼくの大の読者のようでして、「今まで文庫にならなかっ
たとは信じられません」などとお上手をおっしゃっていました。
e-mail:takadan@createjapan.co.jp

●シバフによる屋上緑化に取り組んでいます
〜神谷厚生さん(農学部林学科昭和35年卒)から〜
 私は現在、「シバフによる屋上緑化」に取り組んでいます。5cmほどの厚みの基盤に軽
い人工土壌(土ではない)肥料などを施して、そこに天然の芝草を育成したものをビルや
ホテルなどの屋上に敷設します。目的は今話題の地球温暖化の阻止、炭酸ガスの吸収
、冷暖房の省エネ、空間の有効利用、癒しの効果などいろいろあります。まだ立ち上げ
たばかりです。昨年12月に「みやこめっせ」でビジネスフェアがあってそこに出展したとこ
ろ大変好評で62社の中で最優秀賞に選ばれ、京都商工会議所会頭賞を頂きました。殺
風景な屋上が緑豊かな空間になれば素晴らしいと思います。
 今は土に代わるものとして真珠岩という岩石の粉末を使っていますが次は「モミガラ」を
ベースにしたシバのマットを作るつもりです。モミガラは農家が処分に困っています。燃え
ない、腐らない、肥料にも飼料にもならない厄介ものです。これをウレタン樹脂をバインダ
ーにしてt=20mmに成型してその上でシバを育成するのです。試作がうまくいったので特
許出願をしました。
 シバも生き物ですから手抜きはできません。愛情をもって育てる事が大切です。こんな
ことをやっています。なにかヒントになることがあれば教えてください。

e-mail:k.kamiya.sekouken@nifty.com

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■『電脳版Sa・Ku・Ra』が未着・不要の方はご一報ください
 お知り会いで『電脳版Sa・Ku・Ra』の着いていない方はいらっしゃいませんか? 『電脳
版Sa・Ku・Ra』は皆さまからの振り込み用紙や名簿作成用はがきに記されたメールアドレ
スを元に発信しています。しかし、アドレスの記載ミスなどから戻ってきているものもありま
す。当方でもミスタイプなどをチェックしておりますが、お知り合いの方で「アドレスを通知し
たのに『電脳版Sa・Ku・Ra』が届いていない」という方がいらっしゃいましたら、ぜひとも越
智田(e-mail:yoochida@mbox.kyoto-inet.or.jp)までメールでご一報のほどお願い申し上げ
ます。
 また今後『電脳版Sa・Ku・Ra』の送信をお望みでない方もe-mailでご一報ください。送信
リストから削除させていただきます。

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 『電脳版Sa・Ku・Ra』や印刷物の『Sa・Ku・Ra』に対するご意見ご希望、慶弔や皆に知
らせたい「情報」などがありましたらメールでお寄せください。皆さんが開催されるイベント
や出された本、お仕事の宣伝でも結構です。
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スが判明した方を順次リストに追加しておりますので増加中です)。

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から掲載されます。

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